空想アトリエ

私の世界を空想アトリエと呼んでいます。

淪落のひと

空想アトリエ no.90
f:id:yumitakana1998:20210629075406j:image

この間の休日、片道2時間半ほど電車を乗り継いで映画を観に行った。山のふもとの住宅街に突然ぽつんと潜む芸術センターというところ。美術館や図書館、そのひとつに映画館が併設されていた。

香港の「淪落の人」という映画がどうしても観たくて、フィルマークスで検索すると現在の上映館はひと館だけだった。

人の温もりや優しさで溢れていた。こんなにも綺麗で素直なままの映画が他にあるのだろうか?とその美しさに涙が止まらなかった。映画館で観れてとてもよかった。

行きの電車では通りすぎる畑や自然にうっとりしつつも帰りは草臥れて、買った花がつぶれてしまわないように、気を付けつつもうたた寝どころか爆睡して帰った。

本当にきれいな映画だったなぁと、やさしい映画はこころに残る。帰り道に見つけた花屋さんで選んだ花も心なしか優しいかわいい花たちだ。

なんだか忘れていた私の中のたいせつなものに触れられた気がている。